自慢めいた話に聞こえてしまい恐縮ですが、ぼくは28歳にしては、まぁ、よくやっている方だと思います。気づけば幼少期からの夢だった物書きになり、文章のみで十分に生計が立っています(ブログでも公開していますが、売り上げで700万円程度を、文筆業から得ています)。 続きを読む
【書評】「ただ生きる」という原点に立ち返る
【書評】経済学と障害学の対話から生まれた新しい研究成果
解説:駒崎弘樹(認定NPO法人フローレンス代表理事)
『障害を問い直す』(松井彰彦・川島 聡・長瀬 修編著)
眼鏡やコンタクトレンズをつけているだけで、あなたは障害者だ、と言われたら、おかしなことを、と思うだろう。たしかに現代では眼鏡やコンタクトがあるので、日常生活に支障はないが、これが鎌倉時代ならどうであったか。おそらく盲者として周囲に扱われただろう。おかしな話だ。 続きを読む
【書評】日本の政治を考える上で読んでおくべき一書
解説:茂木健一郎(脳科学者)
『日本に絶望している人のための政治入門』(三浦瑠麗著)
しばしば、社交の心得として、「パーティーで政治と宗教の話はするな」と言われる。どちらも、ともすれば自分の考えにとらわれて、異なる意見に耳を傾けにくくなりがちな話題。議論に夢中になると、パーティー本来の目的である、さまざまな人々との交流という趣旨に反してしまう。
政治を見る時に、バランスの良い視点に立つのはかくも難しい。三浦瑠麗さんは『日本に絶望している人のための政治入門』で、その難しい課題に挑戦し、見事に成功している。 続きを読む
キリスト教徒の論客が読み解く「平和の党」支える哲学――書評『創価学会と平和主義』
解説:青山樹人(ライター)
『創価学会と平和主義』(佐藤 優)
誰が日本の平和を守ったのか
当代きっての論客である著者の佐藤優氏は、日本基督教団に所属するプロテスタントのキリスト教徒であることを公言している。同志社大学神学部ならびに同大学院神学研究科修士課程を修了して外務省に入省。在ロシア日本大使館勤務、国際情報局分析第1課主任分析官を経て、作家活動に至っている。
佐藤氏はこの『創価学会と平和主義』(朝日新書)の「あとがき」で、こう綴っている。 続きを読む
【書評】唯一の被爆国・日本に住む我々の必読書
解説:茂木健一郎(脳科学者)
『もうひとつの核なき世界』(堤 未果著)
2009年4月、就任して間もない米国のオバマ大統領は、プラハで「核なき世界」の実現を目指すという演説を行った。この際表明されたビジョンも評価され、オバマ大統領は、その年のノーベル平和賞を受けることになる。
原子爆弾の惨禍を知る唯一の国である日本の私たち。オバマ大統領のプラハ演説からの年月の中で、私たちは、「核なき世界」に近づいているのだろうか? もし、現実の難しさを前に立ち止まっているとするならば、何が問題なのだろう? 続きを読む