収録された2編の小説
本書は、古代ギリシャの王アレクサンドロス(アレクサンドロス3世)と、18世紀フランスの最高峰の詩人と称えられるアンドレ・シェニエという実在の歴史的人物を、それぞれ主人公とした2編の小説を収録したものである。
作者は、池田大作。言うまでもなく池田は創価学会第3代会長、創価学会インタナショナル会長として、世界的な在家仏教の民衆運動を率いた宗教者であるが、他方で「世界桂冠詩人」などの称号を持ち、『人間革命』『新・人間革命』など膨大な文芸作品と言論を残した文学者としても知られている。
『アレクサンドロスの決断』は、1986年7月から87年3月まで、当時の創価学会高等部の機関紙『高校新報』に連載された。また『革命の若き空』は1988年11月から89年8月まで、同紙に連載された。
集英社から単行本化されたのち、『池田大作全集』第50巻に収録されたが、いずれも今日では版が絶えている。
そこで、あらたに全集を底本として第三文明社からこのほど新装再刊された。 続きを読む