コミュニケーション」タグアーカイブ

よき対話は人の脳を活性化し人生を豊かで幸福にする

脳科学者/医学博士
岩崎一郎

 SNS(ソーシヤル・ネットワーキング・サービス)の登場によってコミュニケーションのあり方が大きく変わる一方、リアル(現実)の会話を苦手とする若者が増えているようだ。人間にとって会話はどのような意味を持つのか。対人恐怖を克服するため3000人以上との対話に挑んだ脳科学者の岩崎一郎氏に話を聞いた。 続きを読む

【コラム】女性必見! 上質な〝大人の娯楽作品〟――インド映画『マダム・イン・ニューヨーク』

フリー編集者
東 晋平

お決まりのボリウッドとはひと味違う

 インドは世界一の「映画大国」だ。長編と短編を合わせて、年間に2000本近い作品が公開されている。なかでもヒンディー語映画の一大制作拠点になっているのが、アラビア海に面した西海岸の都市ムンバイ。1995年まではボンベイと呼ばれていた街で、いつの頃からかムンバイの映画産業界もしくはインド映画そのものを指して、ハリウッドをもじった「ボリウッド(Bollywood)」というネーミングが定着した。
 日本でも、1998年に公開された『踊るマハラジャ』が大ヒットとなったし、2013年も『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』が話題になっている。 続きを読む

ジョブ型雇用の活用で若者の暮らしを安定させる

東京大学教授
本田由紀

 若者の生きづらさの問題を、「教育」から「仕事」へのアクセス(接続)から読み解く。

不安定な雇用が殺伐とした社会を生み出す

 これまで仕事と家庭と教育の関係について研究を続けてきました。90年代以降、仕事や暮らしの責任が、過剰に個人へと押しつけられる「個人化された能力主義」が社会全体に蔓延していることを懸念しています。行き過ぎた自己責任論が、人びとの心に嫉妬や憎しみなどの負の感情を呼び起こし、社会全体を分断しているように感じるのです。 続きを読む

<今から英語を始めよう>① 語学の目的は、豊かな人間関係を築くこと――ジャパリッシュのススメ

同志社大学大学院教授
渡辺武達

 英語を学ぶ際に、まず心がけるべきことについて、渡辺武達教授に聞いた。

英語教育と思想性

 近年、多くの企業の昇進条件にTOEICなどの語学力試験が課されるようになりました。グローバルに展開する企業のなかには、英語を社内公用語とするところも出てくるなど、英語習得に対する日本人の意欲は高まる一方です。しかし、英語を学び、自らの生活にどう生かしていくのかという思想性が、十分に議論されていないことは非常に残念です。 続きを読む

分断された社会をどう生きるか

関西学院大学准教授
鈴木謙介

 ウェブやスマートフォンの発達に伴い、現実空間に無数の「孔(あな)」が開いてしまったという鈴木謙介さん。人間が「分断」されてしまった社会でどう生きるべきか、話を聞いた。

物理的空間に開いた「孔」

 私たちが生きている空間は、単なる物理空間ではなく、いろいろな意味を帯びています。教室であれば「授業をする場所」という意味があります。
 それが携帯電話やスマートフォンの普及に伴い、「場所」がもつ意味は単一ではなくなってきました。 続きを読む