閣議決定」タグアーカイブ

2015年始動。山口代表が放った先制パンチ

ライター
青山樹人

安倍首相の新年記者会見

 2015年1月5日午後、伊勢神宮に参拝した安倍首相は神宮司庁内で記者会見を開いた。
 会見で原発再稼働や憲法改正、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制の整備について考えを問われた安倍首相は、慎重な言い回しをした。 続きを読む

延長戦に入った集団的自衛権議論

首都大学東京准教授
木村草太

何が閣議決定されたのか

 今年(2014年)の7月1日、政府は臨時閣議を開き、集団的自衛権の行使を認める閣議決定をしました。
 今回の閣議決定の基礎となったのが、1972年に行われた「自衛権に関する政府見解」です。この「72年見解」では、どのような場合に憲法上許容される自衛の措置がとれるかについて、政府の基本的な考え方を示しています。 続きを読む

集団的自衛権と公明党を問う(2) 反対派は賢明な戦略に立て

ライター
青山樹人

「閣議決定」の謎

 7月1日(2014年)の「閣議決定」について、田原総一朗氏はこう述べている。

「公明党が強く反対をしたため、政府・自民党は大きく妥協。さまざまな条件をつけるなどして、当初の案を大幅に変更した。その結果なのだろう。できあがったものは、『個別的自衛権』で十分やれるのではないか、という内容なのだ」(田原総一朗公式ブログ 7月23日付

「解釈改憲だとの批判もあるが、閣議決定を読む限りそれは当たらない」(「平和憲法の基本原則守った 個別法審議でも公明の踏ん張り期待 ジャーナリスト/田原総一朗」公明新聞7月26日付

 今回の閣議決定は、一見すると奇妙である。
 メディアは閣議決定を〝集団的自衛権行使が一部容認された〟と主張し、自民党もそのように言って満足し、反対派も同じ認識で憤り、しかし一方の与党である公明党は〝従来の個別的自衛権の政府見解を何も越えていない〟と言い、田原氏ら多くの識者もそう言い始めている。 続きを読む

集団的自衛権と公明党を問う(1) 「閣議決定」での勝者は誰か?

ライター
青山樹人

公明党は寝返ったのか?

 さる7月1日、政府は臨時閣議を開き「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」と題する閣議決定をおこなった。
 朝日新聞は翌2日の紙面で、「政府、集団的自衛権行使へ閣議決定 憲法解釈を変更」と題し、

安倍内閣は1日夕の臨時閣議で、他国への攻撃に自衛隊が反撃する集団的自衛権の行使を認めるために、憲法解釈を変える閣議決定をした。(中略)直接攻撃されていなくても他国の戦争に加わることができる国に大きく転換した日となった。(『朝日新聞』7月2日付)

という記事を掲載した。同日の社説は「集団的自衛権の容認 この暴挙を越えて」と題するものだ。
 一方、かねてから集団的自衛権行使容認の論陣を張ってきた産経新聞は、 続きを読む