自殺」タグアーカイブ

支え合う社会をつくりだすための人材育成を

ライター
渋井哲也

「生きづらさ」をテーマに取材を続けてきたライターの渋井哲也さん。今の社会をどう見ているのか。

増え続ける20代の自殺

 ここ数年、年間自殺者数がゆるやかに減少しています。うつ病や多重債務などへの対策の効果が出始めているといわれています。
 その一方で、20代の死因に自殺が占める割合は過去最高となっており、約半数が自殺です。就職の失敗や進路の悩みなどが原因の1つとしてあがっています。若者にとって生きづらい世の中になっているのかもしれません。 続きを読む

人間関係で悩むすべての人に 「分人」の考え方を教えたい

小説家
平野啓一郎

自分が分からない不安がある

 現今の若者は、自分がどういう存在か分からない不安を抱えている人が多いようです。人との関わりの中で、相手によって異なった自分を演じているような気がして、相手の個性に翻弄され自分が失われてしまうのではないかという不安です。その不安の裏返しとして、自分を過剰に強く持とうとし、自らを必要以上に前面に押し出すような生き方が望ましいと誤解している風潮が強いように思います。 続きを読む

「おまかせデモクラシー」の時代は終わった

北海道大学公共政策大学院准教授
中島岳志

宗教団体の公共性・青年世代の公共意識と政治の関係とは。

行き詰まる政治と宗教の「分離」

 政治と宗教の問題を考えるときには、セキュラリズム(secularism=政教分離主義、世俗主義)という考え方をしっかり押さえておくべきです。
 宗教は基本的にホリスティック(holistic=全体的)な世界観をもつ、すべてを包み込む観念です。すべてを包み込む以上、宗教者は、「ここからは宗教的領域、ここからは非宗教的領域」などと分けたりはしません。 続きを読む