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沖縄伝統空手のいま 道場拝見 第1回 沖縄空手の名門道場 究道館(小林流)〈上〉

ジャーナリスト
柳原滋雄

現存する戦後最古の道場

究道館の現在の入り口。いまも「比嘉佑直」の名前を降ろしていない

 戦後まもない食うや食わずの日々に、沖縄空手の復興にもしばらく時間がかかった。戦後10年間で那覇市にできた大型道場は長嶺空手道場(久茂地)を嚆矢とし、それにつづく比嘉佑直(ひが・ゆうちょく 1910-1994)の究道館(きゅうどうかん)があった。以来、70年。長嶺道場はすでに取り壊されたが、究道館はいまも同じ場所に残る。その意味では沖縄に現存する最も古い道場のひとつといえるだろう。
 1972年に建て替えられた現在の道場は鉄筋コンクリート2階建て。1階部分の82平米が道場スペースだ。現在、比嘉佑直の子息・比嘉佑治が所有・管理する。入り口をくぐると正面右側に道場に上がるサッシ窓があり、左側に巻藁が4本設置されている。 続きを読む