現在、ベートーヴェンの交響曲第9番の初演200周年を記念し、「くまざわ書店」八王子店5階フロアにて、ベートーヴェンに関連する書籍を扱う「学生選書」を開催している(12月末まで開催予定)。
作品や生涯を扱った最新の研究だけでなく、子供向けの入門書、ベートーヴェンが生きた時代や社会を知るための本、さらに彼の芸術と人生が現代に与える示唆を考える本を揃えた。計33点のブックフェアである。
本稿ではこの企画の背景と、アピールポイントをお伝えしたい。
サービス・ラーニング(貢献型学習)の試み
この企画は、筆者が2024年度春学期に創価大学文学部で担当した科目「哲学・思想特講A」の受講者が、サービス・ラーニングの一環として、文系の学びを活かした地域活性化に取り組んだものである。
サービス・ラーニングとは、貢献(サービス)と学習(ラーニング)とを統合した学びであり、学習者と地域社会との連携を通して、双方に良き影響をもたらすことを意図している。 続きを読む