創価学会にとっての「神学」
創学研究所(松岡幹夫所長)は2019年に開所した。創学とは「創価信仰学」のこと。開所にあたって松岡所長は「信仰と知性の統合」という基本理念を披歴した。
キリスト教には、教会の教理としての「教義学」と、その外側にあって個人が普遍的な言語で試論を展開する「キリスト教思想」がある。
個人の試論であるキリスト教思想は、正式な教会の教義ではありません。しかし、教会に対して、一つの議論を提供することにはなります。時代と共に歩む「生きた宗教」には、不断の教義の再構成や展開が常に求められています。優れた哲学や思想の考え方を取り込んだキリスト教思想は、個々人の主張であるにもかかわらず、時代の変化に対応した教会の教義の見直しに際し、質の高い選択肢を用意してきたと言えるでしょう。
我々創学研究所は、このキリスト教思想のような役割の一分を、創価学会の中において果たしていければと考えています。(『創学研究Ⅰ』「発刊の辞」松岡所長)