実態に沿った主張はどちらなのか
今回の参院選で有権者がもっとも関心を持っているのが「経済対策」すなわち「物価高対策」だ。
NHKが6月24日から3日間調査したアンケートでは、「参院選で最も重視する政策課題」として43%が「経済対策」を挙げた。
言うまでもなく、これは2月にはじまったロシアによるウクライナへの軍事侵攻によってもたらされたもの。世界規模で、原油価格や穀物価格が高騰したのだ。1月の時点で、国民の最大の関心事は「新型コロナ」だった。 続きを読む
今回の参院選で有権者がもっとも関心を持っているのが「経済対策」すなわち「物価高対策」だ。
NHKが6月24日から3日間調査したアンケートでは、「参院選で最も重視する政策課題」として43%が「経済対策」を挙げた。
言うまでもなく、これは2月にはじまったロシアによるウクライナへの軍事侵攻によってもたらされたもの。世界規模で、原油価格や穀物価格が高騰したのだ。1月の時点で、国民の最大の関心事は「新型コロナ」だった。 続きを読む
7月10日投票の参議院議員選挙は、すでに期日前投票がはじまっている。総務省の発表では、公示からの4日間に期日前投票を済ませた人の割合は、2016の参院選と比較して19.72%増えているという。
一方で、どの政党の候補者に投票すべきか、なかなか判断に迷っている人もいるだろう。
SNSなどでは、さまざまなイシューについての各党の賛否を単純に「○」「×」で示したものなどが流れてくる。一見「わかりやすく」見えるが、あまり単純化された情報は、やはり眉に唾をつけておいたほうがいい。
たとえば「選択的夫婦別姓」や「同性婚」への賛否なら答えがシンプルなので「○」か「×」でもいいだろう。しかし、「消費税率引き下げ」「最低賃金1500円以上」などとなると、そもそも設問自体が不適切だと言わざるを得ない。 続きを読む
参院選の火ぶたが切られ、連日、各党各候補の舌戦が続いている。
今回、目立つのは野党の足並みの乱れと、攻め手を欠くゆえの無責任な〝甘い言葉〟だ。
6月9日、日本経済新聞は次のように厳しく指摘した。
7月の参院選を前に国会と選挙の両面で野党内の足並みの乱れが目立つ。衆院本会議での内閣不信任決議案の採決でも対応は割れた。立憲民主党が提出した決議案を日本維新の会と国民民主党は与党とともに反対に回って否決した。7月10日を見込む投開票日まで残り1カ月となってもなお候補者調整は進んでいない。(「日本経済新聞電子版」6月9日)
通常国会の終盤で、立憲民主党は岸田内閣への不信任決議案を提出した。だが、同じ野党内からも国会の時間を無駄に使うパフォーマンスだと批判を浴び、同調した主要政党は日本共産党だけだった。 続きを読む
第26回参議院議員選挙(7月10日投票)が、本日6月22日に公示された。
有権者がこの参院選で重視している政策は何か。各社の調査では、おしなべて「物価高対策」がもっとも高く、たとえばFNNが6月18~19日に実施した電話調査では38・9%を占めた。
次いで「景気・雇用」(33.4%)、「年金・医療・介護」(32.3%)、「子育て支援・少子化対策」(29.6%)と続いた。(「FNNプライムオンライン」6月20日)
環境・エネルギー、外交・安全保障、新型コロナ対策はいずれも12%台で、有権者が生活の安心を強く望んでいることがわかる。
3年目に入ったコロナ禍のなかで、ウクライナ情勢が追い打ちをかけるように世界経済に影響を及ぼし、燃料価格や食料価格の高騰を招いている。
国民の関心事は、どの政党が具体的な政策を実現する能力を持ち、暮らしの不安を取り除いて、安心と希望をつくり出せるのかにあるといえるだろう。 続きを読む
映画『ディア・ピョンヤン』『かぞくのくに』で世界中の映画祭を沸かせたヤン監督。このほど「家族ドキュメンタリー映画3部作」完結編『スープとイデオロギー』が完成した。
綾戸智恵 『スープとイデオロギー』3回観たで。この映画は、1回観ただけじゃわからへん。2度、3度と観たら、ヨンヒのお母さんが歩んできた歴史がよ~くわかった。家族の歴史に秘密があるところが、私の家と同じだったんやな。 続きを読む