「何度も政党変えた連中が……」
岸田首相が次期総裁選への不出馬を表明し、さらに現職閣僚らに対しても「遠慮なく手を挙げてほしい」と促したことで、俄然、自民党の総裁選にメディアの注目が集まっている。
もちろん、自民党は過去何十年も総裁つまり首相の顔を挿げ替えることで、巧妙に〝疑似政権交代〟の空気を作り出してきただけという批判もある。ただ、それは自民党に代わり得るだけの勢力と政権担当能力のある野党第一党が存在しなかったから可能だったわけでもある。
自民党総裁選には、若手や女性も含め新鮮味のある候補者の名前が取りざたされている。この1年以上、支持率低迷に苦しんだ岸田首相は、最後の最後に自民党の浮揚につながる置き土産を残し、自身の影響力温存に成功したということになるだろうか。
一方の野党第一党・立憲民主党も同じ9月に代表選挙を迎える。こちらは現職の泉健太氏に加え、前代表の枝野幸男氏が出馬表明したほか、かつての民主党政権で最後の首相を務めた野田佳彦氏といった「昔の名前」ばかりがあがっていて、いかにも地味で新鮮味に欠ける。
X(旧ツイッター)などでは、「この10年間で何度も政党変えた連中が『総裁を代えて刷新感を演出するやり方に国民は騙されるな』とか言ってんの何のギャグなんか」といった、痛烈な声も見られた。 続きを読む