第47回 正修止観章⑦
[3]「2. 広く解す」⑤
(6)「2.6. 互発を明かす」③
②雑・不雑
不雑とは、一つの対象界を生じてから、あらためて他の一つの対象界を生じるというように、明確な区別があるような対象界の生じ方を意味する。これに対して、雑とは、陰入(五陰・十二入)の対象界を生ずるとすぐに、別の煩悩を生じたり、煩悩がまだなくならないうちに、別の業・魔・禅・見・慢などがかわるがわる生じたり、二つ重なって生じたりする場合をいう。
③具・不具
具・不具とは、対象界の十の数がすべて備わるのを具と名づけ、九以下を不具と名づけるとされる。上に述べた次第・不次第や雑・不雑についても、具(十の対象界がすべて備わること)・不具(九以下の対象界が備わること)を論じる。 続きを読む