関西工学専修学校(1922年創設)を前身とし、本年で創立101年となる常翔学園中学校・高等学校(大阪市旭区)。自ら問いを立てて答える探求学習やキャリア教育など、画期的な先進教育の実践校として注目を集める学校だ。
さる2月18日、常翔学園中学校で「模擬選挙」が実施された。主要国政政党から本物の国会議員たちに集まってもらって各党がプレゼンをし、さらに生徒とのディスカッションや質疑応答を経て、自分がよいと思った政党に生徒が「投票」するというもの。本年で4回目になる。
今、各地の学校現場では「主権者教育」が始まっており、こうした模擬投票を実施する学校も少なくない。
今年は、自民党、公明党、立憲民主党、日本維新の会、日本共産党、国民民主党、れいわ新選組、NHKから国民を守る党の8党から現職の国会議員が参加。各党とも主要な議員が顔をそろえ、国民民主党は党首の玉木雄一郎代表が出席した。
中学校での模擬投票とはいえ、決して〝お遊び〟ではない〝ガチ〟の政策バトルなのだ。8人の議員は15分ずつ、それぞれの政党のマニフェストや綱領を述べ、どのような政策を進めていきたいかを訴えた。
ちなみに、過去3回で「第1党」になったのは、維新、自民、自民だった。
今回の投票結果は以下のとおり。124名の「有権者」のうち、昨年2位だった公明党(伊佐進一衆議院議員)が30票を獲得して第1党となった。
公明党 30票
国民民主党 27票
日本維新の会 13票
れいわ新選組 13票
日本共産党 9票
自由民主党 8票
NHK党 5票
立憲民主党 4票
無効票 15票
同校の田代浩和・学校長は「中学校模擬選挙」と題した学校長ブログで、
結果、第1回の模擬選挙から4回連続でお越し頂いた、いさ議員の公明党が第1党に。
帰り際に「おめでとうございます!」とお祝いの言葉を送ると満面の笑み。いさ議員は今回本気で、少子高齢化対策を訴えられました。それを聞いた中学生の「自分ごと感」も、すごかったように感じました。(同校ホームページ)
と綴っている。
この選挙結果について、日本大学文理学部の末冨芳教授はツイッターで、
私の講義スピンオフ企画で実施してる
大学生による公約比較&人気投票(秘密投票を尊重し人気投票として実施)と同じ結果公明党
国民民主党
が2大人気なんです若者が選挙に行けば
若者政策が充実しますよ
(2月19日のツイッター)
と投稿した。
元・全国市長会会長の実感
今春には統一地方選が予定されており、すでに各党も本格的な遊説などをおこなっている。地方議員の仕事は人々の暮らしにもっとも近いところにある一方、国政のようにメディアで大きく取り上げられることが少なく、活動を実感しにくい面がある。
実際、国政では派手にメディアに露出をしても地方議会ではほとんど議員がいなかったり、コロコロと所属政党を変えたり、何をやっているのか見えない政党も少なくない。
元・防府市長で全国市長会会長も務めた松浦正人氏は、「公明党こそ地方自治の土台」だと高く評価する。
私は市長の立場で議会を間近に見てきた中で、市民にとってよい政策をつくっていくためには公明党の意見を聞くことが必要であることをいつも感じてきました。また、全国市長会の会長を務めてきた中で、全国の市長たちも皆同じように感じていたとも思っています。(『第三文明』2021年2月号)
地方自治は首長と議会の両方を住民が選挙で選ぶ二元代表制だ。ではなぜ首長にとっても「よい政策」には公明党の意見が必要なのか。
さまざまな政党や会派があるなかで、公明党にしかできないことがあるからだ。それは「チーム3000」のネットワークだ。
じつは公明党は政党のなかで市区町村議会議員の数がもっとも多い2684人(22年12月31日時点)。これに都道府県議会議員197人、国会議員59人の計3000人近い陣容を持つ。
公明党は、その3000人が上下の関係ではなく水平の関係で、お互いに「先生」ではなく「さん」付けで呼び合う。しかも、日刊の『公明新聞』を介して全国のさまざまな議員の取り組みを日々学んでいるし、党内の議員専用SNSで情報共有している。
取材をすると、どこかの地方議員が取り組んだニッチな課題でも、他地域の地方議員たちがちゃんと知っていて驚くことが多い。
政治の地崩れを防ぐ〝敷石〟
公明党の地方議員は非常に熱心に日常的に市民相談を受けており、全国津々浦々の党員・支持者からもさまざまな地域の課題などが寄せられる。『日本の地方議会』(辻陽著/中公新書)では、「24時間365日議員」と題して市議会議長まで務めたある公明党市議の真面目に奮闘する姿が綴られているほどだ。
公明党の場合、市区町村議員で個別に対応できる案件は対応し、都道府県議員や国会議員と連携すべきことは即座に連携する。また、横のネットワークが機動的なので、道路や河川など複数の自治体にまたがる問題も迅速に手が打てる。
そしてなにより、国政でも、ほぼすべての地方議会でも、公明党は与党なので政策実現力がある。〝なんでも反対〟や〝中央と対決〟を看板にする政党と違って、首長とも行政の事務方とも他会派ともコミュニケーションして合意を形成する能力が高い。
実際、こうしたネットワーク政党としての力量は、コロナ禍でのワクチン接種や訪問医療などで、国からの政策の浸透、逆に現場の声で国の政策を動かすなど、縦横に発揮された。街のバリアフリー化をはじめ、地震やゲリラ豪雨が続くなか、防災減災に熱心な公明党のネットワークは大いに力を発揮してきた。
地方政治の現場で公明党の地方議員が1人誕生することは、単なる「1」ではなくなる。そこに暮らす人々にとって「3000人」の議員ネットワークを手に入れることになり、国政とも、他の地域とも機敏に連携できることになる。
先の松浦正人・元全国市長会会長は、こう語る。
全国各地の地方自治において、この三〇〇〇人の方々は、政治の地崩れを防ぐ〝敷石〟のような存在になっています。(同)
だからこそ、1人でも欠けることは政治の地崩れにつながる。未来を生きる若い世代から支持され、暮らしの現場で生活者に寄り添う公明党に、躍進を期待したい。
「中学3年生は、ガチ選挙で、なぜ公明党を1位に選んだのか?! 8党壮絶バトル、一部始終 圧巻のプレゼン。。。」(衆議院議員 いさ進一 チャンネル)
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