接種加速で見えてきた光
政府が1日100万回以上のワクチン接種を強力に推進してきた結果、国内の接種者は飛躍的に増加。2回接種を終えた割合は先行していた米国を抜き、1回以上接種した人の割合も、世界でもっとも早く接種を開始した英国に並んだ。(9月30日時点)
予備費を活用したワクチン確保への道筋を開いたのは公明党だった。全国の自治体での接種にあたっても、ワクチンの融通や効率的な接種など、国会議員と最前線の地方議員が綿密に連携する公明党のネットワークが奏功している。
ワクチン接種が大きく進んだことで、あの激烈だった第5波の感染も収束に向かい、緊急事態宣言は9月30日で解除された。
一方、ひたすら政権の邪魔をしたいだけで、ワクチンの確保や接種の費用となった第2次、第3次の補正予算に反対した日本共産党。政府が自衛隊による大規模接種を発表した際、「国が乗り出すならワクチンよりも検査」(4月28日、枝野代表の定例記者会見)と接種加速に反対していた立憲民主党。
これらの政党が今になって「自公政権はコロナ対策に失敗した」などと叫んでいるのは、さすがに見識が疑われる。有権者の多くもあきれているだろう。
もちろん感染症には未知の部分があり、今後も変異株の流行などが予想される。対策をしっかり講じながら、同時に同じく国民の命を守る意味で、経済を力強く再生させなければならない。
連立与党の公明党は、「衆院選重点政策」の第2弾として、経済対策を発表した。
「新マイナポイント」への期待
目玉となるひとつは、「1人一律数万円の新マイナポイント」。
今回のコロナ禍では、さまざまな経済支援策が講じられた一方で、行政のデジタル化の遅れが手続きの遅滞を招いた。その最たるものが、国民の大多数がマイナンバーカードを取得していなかったことである。
今回、公明党が打ち出したのは、マイナンバーカードをすでに取得している人、これから取得する人に対し、1人一律で数万円のポイントを給付するというもの。
カードを取得することへのインセンティブ(誘因)と同時に、ポイントを使った消費を喚起することで経済の活性化を図る。
ポイントの規模や、使用期限などは、これから各党と協議していくことになる。
マイナンバーカードの取得促進と消費の好循環の一石二鳥を図る、公明党ならではのアイデアだ。
一方、デジタル化を進めるなかで、高齢者などスマートホンをこれまで持っていなかった人なども多い。誰もがデジタルツールを使って行政手続きにアクセスできる環境を整えるためには、そうしたデジタルの苦手な人々へのフォローが欠かせない。
今回の重点政策では、スマホの使い方やオンラインでの行政手続きを、全国の小学校区まで展開することを盛り込んでいる。
公明党との政策合意を受けて、昨年9月に発足した菅義偉政権では「2050年カーボンニュートラル目標」が打ち出された。
その後、これも公明党の主張に沿うかたちで、2021年3月、政府は「グリーンイノベーション基金事業の基本方針」を策定している。
2兆円の「グリーンイノベーション基金」を国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に造成し、官民で野心的かつ具体的な目標を共有した上で、これに経営課題として取り組む企業等に対して、10年間、研究開発・実証から社会実装までを継続して支援していくこととしています。(経済産業省「グリーンイノベーション基金事業の基本方針を策定しました」)
公明党の重点政策では、この「グリーンイノベーション基金」を活用して、二酸化炭素削減につながる製品の購入など環境に配慮した行動に対して「グリーンライフ・ポイント制度」(仮称)といったポイント制度を創設するもの。
これは民間ですでに実施されているもので、政府としてこの取り組みを後押ししていく。
また、中小企業における脱炭素化の設備投資を支援する補助金制度の創設。コロナ禍において活用されてきた国の「事業再構築補助金」制度の大幅な拡充。電気自動車などクリーンエネルギー自動車の購入支援などにも、この「グリーンイノベーション基金」を活用していく。
収束後に「新・GoTo」を
コロナ禍ではとくに非正規の女性が大きな痛手を被った。公明党の重点政策では、「女性デジタル人材育成10万人プラン」(仮称)を提案している。
女性たちの再就業を促進するには、デジタル社会に適応した技術の取得が不可欠。おうしたことから、とくに女性の再雇用・就業促進に向けて、デジタル人材の育成に力を入れる。
具体的には月額10万円の生活費を受給しながら無料の職業訓練を受けられる制度の拡充。女性の賃金上昇、賃金格差の是正などをおこない、所得向上も推進する。
またコロナ禍で疲弊した観光関連産業の復興が喫緊の課題になっている。
ワクチン接種がさらに進んで感染が収束することを前提に、安全安心な「新・GoToキャンペーン」(仮称)を実施する。
さらに、とくに地方で高齢者や障碍者の住民が移動の不便を解消できるよう、デマンドタクシー(予約制の乗り合いタクシー)や、公共交通機関の利用補助・割引制度も推進する。
こうした地域の生活に密着した施策の立案や実施には、現場のさまざまな声を聞く力が不可欠。政権与党であり、チーム3000のネットワーク政党である公明党に大いに期待したい。
衆院選 重点政策「日本再生へ 新たな挑戦。」マニフェスト2021(PDFファイル 11.5MB)
公明党衆院選重点政策:
「公明党衆院選重点政策」第1弾――子育て・教育を国家戦略に
「公明党衆院選重点政策」第2弾――日本経済の再生
「公明党衆院選重点政策」第3弾――感染症に強い日本へ
「公明党衆院選重点政策」第4弾――共生社会をめざして
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