青年」カテゴリーアーカイブ

人間関係で悩むすべての人に 「分人」の考え方を教えたい

小説家
平野啓一郎

自分が分からない不安がある

 現今の若者は、自分がどういう存在か分からない不安を抱えている人が多いようです。人との関わりの中で、相手によって異なった自分を演じているような気がして、相手の個性に翻弄され自分が失われてしまうのではないかという不安です。その不安の裏返しとして、自分を過剰に強く持とうとし、自らを必要以上に前面に押し出すような生き方が望ましいと誤解している風潮が強いように思います。 続きを読む

【2013年新春鼎談】つながる社会――日本の進むべき道を語る

脳科学者 茂木健一郎
反貧困ネットワーク事務局長 湯浅 誠
作家 ジョン・キム

 課題多く、先行き不透明な社会が、今再び活力を取り戻すためのキーワードは「つながる社会」。茂木健一郎氏、湯浅誠氏、ジョン・キム氏がそれぞれの立場から、これから我々が抱える問題を切り開くヒントを語る。 続きを読む

【対談】若者の今――大卒でも無職になる時代に「働く」ということ

NPO法人「育て上げ」ネット理事長 工藤 啓

立命館大学大学院特別招聘准教授 西田亮介

内定を取れる学生 孤立する学生

西田 工藤さんはNPO法人「育て上げ」ネット理事長として、若年無業者(※注)の就労支援を進めてきました。工藤さんの著書『大卒だって無職になる』では、若年無業者のうち大卒者にスポットを当てています。
「若年無業者」という言い方をされると、大学生は「自分には関係ないことだ」と人ごとのようにとらえてしまうかもしれませんが、工藤さんの本を読むと、大学を卒業しても就職先が見つからない危機が現実感を持って迫ってきます。 続きを読む

日中関係の改善へ向けて互いの理解と対話の場を

甲南大学教授
胡金定

日中関係はかつてない緊張と摩擦の高まりを見せている。今の状況をどう乗り越えるか。

本当の中国を日本人は知らない

 今日の日中関係は決して良好な状態ではないでしょう。お互いに本音で語り合うことができていません。その原因は日本の大マスコミの報道姿勢にあると思います。中国の悪い点ばかりが報じられ、日本国内にいると正確な中国情勢、中国人像を把握することができません。中国は「悪い大きな隣国」というイメージを日本の皆さんに与えています。 続きを読む