政治」カテゴリーアーカイブ

憲法解釈変更による集団的自衛権行使容認の暴挙を防ぐ

元内閣法制局長官
阪田雅裕

憲法第9条の「戦力」と自衛隊

 いま、安倍政権は、憲法9条の「解釈」を変更することにより、集団的自衛権の行使を可能にしようとしているといわれています。
 この問題を考えるにあたっては、改めて憲法第9条の文言を確認する必要があると思います。 続きを読む

脱・成長戦略の新たなビジョン「緑の福祉国家」を構想する

千葉大学教授
広井良典

環境・福祉・経済が相互に両立する社会へ。

経済成長が問題を解決するという幻想

 安倍政権はアベノミクスによって成長戦略を推し進めていますが、バブル崩壊後、90年代から自民党政権が行ってきた成長戦略はどれも成功していません。はじめは公共事業を中心に成長戦略を行い、小泉政権時代には規制緩和や構造改革を行い、市場に委ねる形で成長を図りました。
 それらがいずれもうまくいかず、今度は安倍政権のもと、金融緩和によって貨幣の量を増やすという、かなり危険な奥の手を使ってまで経済成長を図ろうとしています。しかし、安倍政権になって急に成長戦略がうまくいくとは極めて考えにくいことです。 続きを読む

平和に向けた政策提言活動を続ける――命を見つめる視点忘れない

日本リザルツ代表
白須紀子

飢餓と貧困の根絶を

 私たちリザルツは、アドボカシー活動(特定の政策を実現するために社会的な働きかけをすること)を行っている国際市民グループ(NGO)です。私たちの活動の目指すところは、民意の反映された国際援助を実現し、いまだ世界に存在する飢餓と貧困の根絶を最優先とする〝政治的意思〟の確立です。 続きを読む

コンクリートの巨大堤防では生命の尊厳は守れない

東北大学大学院教授
安田喜憲

 甚大な被害をもたらした東日本大震災――「いのちを守る森の防潮堤」を被災地につくるべく奔走してきた安田氏に話を聞いた。

人びとの心に共感を広げる「森の防潮堤運動」

 私は現在、「森の防潮堤」の実現を広く訴えています。しかし宮城県には、巨大なコンクリートの防潮堤を構築する計画があり、それに「待った」をかけてくれたのが、公明党の太田昭宏国土交通大臣です。 続きを読む

軽減税率導入の必要性と改正介護保険制度の問題点

淑徳大学教授
結城康博

消費増税には軽減税率の導入を

 2014年4月から消費税が8%となり、その後、2015年秋には10%に消費税が引き上げられる予定です。その際、軽減税率を導入するかどうかが問題となっています。 続きを読む