政治」カテゴリーアーカイブ

文明の行き詰まりをどう乗り越えるか

評論家・東日本国際大学客員教授
森田 実

母たちの絶望する戦争を2度と起こすな

 私がこれまで常に心のなかで大切にしてきたことは、どんなことをしても、たとえ名誉やプライドをかなぐり捨てることがあったとしても、平和だけは守りたいとの信念です。およそこの世の中で、人間の所業によって人間が苦しむほどの不幸はないと思います。そのなかでも最大の不幸が、人間が人間を殺す戦争であり、とりわけ核兵器の使用こそ人類史上最大の罪悪だと考えています。 続きを読む

日本ができる国際貢献のあり方とは

東京外国語大学教授
伊勢﨑賢治

 国際的にみて、集団的自衛権はどのような位置づけなのだろうか。国際情勢に詳しい、伊勢﨑賢治氏に話を聞いた。

薄い日本の存在感

 日本で憲法9条がなくなろうと、集団的自衛権行使が容認されようと、国際情勢には影響はないでしょう。それほど日本の存在感はなくなっているのです。 続きを読む

リスクを選択し受容する生き方を考える――著者インタビュー『原発事故と放射線のリスク学』

独立行政法人産業技術総合研究所フェロー
中西準子

 福島原発事故発生から3年。リスク評価を研究してきた著者が〝リスクを選ぶ〟生き方を提案する。

リスクトレードオフの視点を持つ

 私は長年にわたり、化学物質のリスク評価を研究してきました。このほど出版した『原発事故と放射線のリスク学』は、放射線の問題をリスク評価という考え方で解き明かしたものです。 続きを読む

日本は憲法9条の考えを世界に輸出していくべき

国際交流NGOピースボート共同代表
川崎 哲

 憲法9条は世界からどのように評価されているのか。私たちはどう向き合っていくべきか――。

日本のナショナリズムを世界が警戒

 最近の安倍政権の安全保障政策を見ていると、私はその進め方に強い危機感を感じています。
 海外でも日本の現状を心配する声をよく耳にします。昨年(2013年)7月、ピースボートでシンガポールを訪れる機会があり、そこである国際組織の先生に開口一番「安倍政権が心配です」と言われ、今年3月また同じ先生から「すごいスピードで軍事的政策が進められているが、日本は大丈夫なのか」と問われました。 続きを読む

日本が果たす人権外交の道

国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表/弁護士
土井香苗

1人ひとりが声をあげて世界の人権を守りたい。

日本の人権外交のポテンシャル

 現在、私たちの「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」では、紛争下でも子どもが安全に教育を受けることができるようにするため、「学校に軍隊はいらない!」キャンペーンを推進しています。 続きを読む