宗教的信条をもって人生を生きてきた
私は、誕生日を迎えると80歳となります。物心ついて以来、人智を超えた崇高なものへの畏敬の念を抱いて生きてきた気がします。墓参りや故人の命日には寺院での法要を行ったり、地域の祭礼に敬虔な気持ちで参加することなどを日常生活のなかで積み重ねてきました。 続きを読む
私は、誕生日を迎えると80歳となります。物心ついて以来、人智を超えた崇高なものへの畏敬の念を抱いて生きてきた気がします。墓参りや故人の命日には寺院での法要を行ったり、地域の祭礼に敬虔な気持ちで参加することなどを日常生活のなかで積み重ねてきました。 続きを読む
まず社会学では、宗教をどのように捉えているかというところからお話ししましょう。
マックス・ウェーバーの「エートス(行動様式)」あるいは、アメリカの宗教社会学者ロバート・N・ベラーが「心の習慣」と呼んだりしていますが、簡単には変えられない精神的な傾向について、それを形づくる非常に重要な要素として宗教を捉えています。もし日本人特有のエートスないし心の習慣があるとすれば、それは日本人と宗教の関係(宗教社会学的条件)を考えてみる必要があるのです。 続きを読む
誰もが参加でき、自由に発言できるソーシャルメディア。それはある意味、みなを「当事者」にしていく装置である――。発信者の「立ち位置」がより厳しく問われるこれからのメディア言論について、ジャーナリストの佐々木俊尚さんに聞いた。
――佐々木さんの新著『「当事者」の時代』のなかで、ソーシャルメディアは、その社会の集合的無意識の反映でもあると書かれています。日本のいまを、どうご覧になっていますか。
佐々木 ツイッターやフェイスブックに代表されるソーシャルメディアが出てきて、「マスメディアは終わり、これからはソーシャルメディアの時代だ」と楽観的に言う人が多いですよね。
しかし、この一年のソーシャルメディア上での言論を見ていると、そんなふうに楽観的に見ることはできません。 続きを読む
信仰者や宗教団体が政治参加することは違憲ではないのかといった疑問を投げかける人がいまだにいるようだ。いわゆる「政教分離」問題である。世界では宗教的思想をもつ政党は一般的だ。ドイツでは宗教政党が国政で活躍し国民の理解を勝ち取っている。 続きを読む
『ル・モンド』といえば、フランスを代表するクオリティーペーパー(高級紙)であり、その報道姿勢は国際的にも評価が高い。
『ル・モンド』は、本紙(日刊)を補完する意味合いの月刊誌をいくつかもっている。そのうちの一つで、宗教をテーマとした月刊誌『Le Monde DES RELIGIONS』(ル・モンド・デ・レリジョン=宗教の世界)が、2011年9/10月合併号で、フランス創価運動体(聞きなれない表現だが、現地ではこう呼称する。以下「運動体」という)のルポルタージュをカラー6ページにわたって掲載した。 続きを読む