文化遺産として尊重していく
――池田名誉会長が創立した東京富士美術館は、昨年(2023年)開館40周年を迎えました。それに合わせてリブランディングを実施し、新たなコンセプトのもと、より開かれた美術館へ施設の改修や、ロゴマークやウエブサイトなども一新されました
青山樹人 古今東西を問わず、人類の遺産とも言うべき美術品や文化遺産には、それぞれの時代・地域の信仰に根差したものが数多くあります。「宗教と、芸術、文化というのは、本来、切っても切れない関係にある」(『新・人間革命』第5巻「開道」)からです。
池田先生は早い時期から美術館の設立構想を語ってきました。会長就任の翌年(1961年)の6月17日に京都で開催された「関西第四総支部結成大会」では、早くも将来の美術館構想に言及しています。
とくに京都や奈良には他の仏教宗派の古刹が数多くあり、伽藍や仏像などには国宝や重要文化財などに指定されたものが多数あります。まだ草創期の学会員のなかには、広宣流布の進展にあたって、こうした他宗の伽藍や仏像などをどのように捉えていけばいいのかという思いがあったのでしょう。 続きを読む